年内最後の美容精心講座となりました
さて、今年最後は『一人の時間をどう使う?』について触れたいと思います。
先日、こんな質問を頂きました。
『今年の年末年始は
一人で過ごす時間が多くなりそうです。
実家に帰ったり
出かけるのは気疲れするので避けたいのですが、
ただ家に一人でいても時間を持て余しそうで…
このままだと
ダラダラした年末年始になってしまいそうなのです。
気持ち良く年始をスタートするためにも
一人の時間を有効に使いメンタルを上手に保つ方法などあれば
アドバイスが欲しいです!』
なるほど…
私も一人で過ごすと、すぐに怠惰な生活を送ってしまうタイプですので
お気持ちとてもよくわかります。
私自身、常日頃予定を埋めて
忙しくするという極端な方法で対策していますが
といっても一方で
『一人の時間』もとても大切にしています。
今回、私自身の一人の時間の使い方を例にあげ
質問にお答えしたいと思います。
○一人時間にしかできない内省
私が一人時間にオススメしているのは『内省(ないせい)』です。
日頃、生活をしていると
ストレスが溜まること
辛いことや嫌なこと
楽しいこと
悩むこと
感動すること
などなど
色々な自身の想いや感情が動く出来事が発生しています。
その事象に直面しているときは
どうにか対応しているのですが
いざ過ぎ去ると過去の体験としてそのままスルーしがちです。
しかしここでstop
せっかく時間を費やした自身の体験!
精神科医としてはぜひ
こんなことがあったねー
で終わるのではなく
その体験の何に対して自身はどう感じたか?
その体験による得たものや失ったもの
こうしたことを振り返り
自分のことや周囲のことを
更に深く理解する考察をしてもらえればと思っています。
そしてこの内省をするのに最も適しているのが
『一人時間』です。
実は私は1ヶ月に1日は一人時間を設け、
この内省をする時間に充てています!
え?
そんなの寝る前とか誰かと話しながらじゃダメなの?
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが…
自分で自分を深く見つめていく内省は
いわば自分の内側に入り込むイメージに近い作業です。
『ながら』や『ついで』や『誰か』とではなく
集中をしながら行うことも大事なので、
ぜひ一人の時間で行うことをオススメします。
でも具体的にどうすればいいの?という疑問にお答えするために
精神科医の私自身も実際に振り返りで使っている
文言や注意点もご紹介したいと思います。
ご自分自身の使いやすいようにアレンジを頂きながら
最初の取っ掛りとしてお使いくださいませ。
○内省する際の注意点
自分自身のことを振り返ろう!と思っても
なかなかそのモードに入れないのが人間というもの…
まずは
内省に集中できるモードにしていくことがポイントです。
下準備として
下記の手順でモード切り替えしましょう!
1 スマホを放置しよう
SNSなど他者の思考や価値観を切り離していただきたいので
しばらく放置してください。
手の届かない場所に置いたり、なんなら電源を一時OFFにしましょう。
2 単純作業をしよう
これはクリエイティブになる前の準備です。
雑念を消し集中力を高めていくためにも
軽く掃除機をかける
お風呂掃除をする
机の上を整理する
靴を並べる
など、判断力のいらない単純作業を20~30分程度目安に行いましょう。
3 静かな環境を作る
ここまでできたら、いよいよ考える時間です。
30分程度自分一人でいられる環境に引きこもりましょう。
最初は色々な考えが浮かんでは消えていきますが、
当然の反応ですからご安心を。
あ、色々な考えが出てくるなー
と客観的に捉えてくださいませ。
4 自分への問いかけ
集中してきたところで
自分に問いかけを行っていきます。
何を内省するかによって
問いかける文言も変わってきますが
来年の目標設定と今年の悩みの解決の2つを例として挙げてみましょう。
・目標設定の場合
問いかけの例)
2023年は自分が果たすべき役割はどんなものだろう?
そのために自分が持っているスキルは?強みはなんだろう?
2022年でそのスキルや強みを活かせた場面やエキサイティングできた場面はあっただろうか?
よりその場面を増やすなら?今年はどんなことに挑戦していこうか?
突然自分が果たすべき役割と言われるとギョッとするかもしれません。
しかし、現代社会の中で私たちは色々な役割を担っています。
私を例にすると
精神科医であり美容皮膚科医であり
責任者であったり上司だったり部下でもあったり…
そのどの役割を強化していきたいのか!
そこから目標を逆算する考えです。
・悩み解決の場合
問いかけの例)
今年自分が一番囚われた、もしくは囚われている悩みは?
その時に感じた感情を分解したらどうなるだろう?
不安?恐怖?恥?後悔?怒り?嫉妬?
複数の感情があるとしたら、割合はどのくらい?
どうしてその感情が生まれたのだろうか?
この悩みから学べるか?
今の自分にはどうにもできないことで悩んでいないか?
どうにかできる部分はどこだ?
いかがでしょう。
実際に悩み自体を考えるのでなく、
自分自身の反応や思考回路、
自力で対策できることとできないことを判断するというものです。
内省をする時間は集中力を使いますし、
悩みやストレスフルな出来事を振り返る際には
苦しい感情も浮かび上がることがあるので
1度につき15~30分など時間を決めて行うようにしましょう。
○まとめ
以上、今回は内省についてご紹介をしてみました。
少し脱線しますが
『孤独のグルメ』という漫画が実写ドラマ化し
大変人気があるそうです。
私も拝見しましたが
一人時間の使い方のお手本のようだなー
と感じています。
『一人の時間を設けて自分のために使うこと』
精神科医としては
これってとても贅沢で大事なことだと感じています。
孤独のグルメならぬ、孤独のススメですね(o゚▽゚)o
年末年始、もし一人の時間があるのでしたら
内省によって新しい自分に出会う作業をしてみてはいかがでしょう?
特に
来年の目標設定をしたい
今年の反省をしたい
パートナーを作るために自分を振り返りたい
就職や転職活動を成功させるために自己分析をしたい
こうした希望のある方にはとっても
ぴったりだと思いますよ♪
皆様が2023年も良いスタートできることを祈っています。
良い年末年始をお過ごし下さい!
茂木千明
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