マスクを外すことによる心理的影響とは!?
こんにちは、茂木千明です!
突然ですが、先日政府からこんな指針が出されました。
『新型コロナ対策としてのマスク着用は
3月13日から屋内屋外を問わず個人の判断に委ねる』
というもの。
皆さんはこの方針をどうお考えでしょうか。
新型コロナが蔓延する前は
マスクを日常的に着用していた方は少ないはず
だからこそ
『やっとマスクをしない生活に戻れる!』
と思う方がいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしその一方で
『これから先も今まで同様にマスク生活をします!』
という方も多くいらっしゃるように感じています。
では、なぜマスク着用が個人の判断に委ねられても
外さないという選択をする人の割合が多いのでしょうか。
今回はマスク着用が習慣化した昨今における
人々の認知の変容について少し触れてみたいと思います。
○マスク着用が自由化されるのになぜマスクをするの?
様々な理由があるかと思いますが
こんな感じではないでしょうか。
1 コロナ感染対策や花粉症、PM2.5対策など医学的理由から継続をする
2 『みんながマスクをしている間は自分も…』という同調圧力から
3 自分の顔出すことに抵抗感があるから
など
本来①の理由で着用されてきたマスクですが、
巷で皆さんの意見を聞くと
②と③の理由からマスク生活を継続される方もいらっしゃるようです。
私たちのマスク生活は令和2年3月頃からスタートしました。
3年以上経過しこの生活が日常となった今日において
「マスクを外すのは自己判断でどうぞ」
と言われても困惑するのは当然かもしれません。
5類引き下げになったからといって、すぐに認識を切り替えられるものでなく
周囲で引き続き警戒する方が多ければ、必然的に②となることもあるでしょう。
また、マスク着用を続けているとある点に気がつかれるかもしれません。
そう、マスクは顔の下側半分を覆うことで
顔の重要なパーツである口を隠してくれるわけです。
つまり、マスクがあれば
電車内で面白い動画を観ていて多少ニヤニヤしても
周囲の人には露見しませんし
ぼそっと「お腹空いたなー」と独り言を言ったところで
特に周囲の人から白い目で見られることもありません。
誰かと会話する時に、マスクが精神的な防護壁になってくれることもあるでしょう。
また、メイクをされる方にとっては今までアイメイクだけで外出できる「らくちん快適ライフ」を送ることができていました。
しかし、マスクがなくなると「隠せるからいいや」とそのままにしていた毛穴やニキビ、たるみなどと一度に向き合わないといけなくなってしまいます。
こうなると、マスクを外すデメリットの方が大きくなるわけですね。
長々と書きましたが
マスクは感染対策だけでなく
見せたくないもの/見られたくないもの
を隠す道具でもあった
というのが、自由化された後でもマスクを外さない理由の一つかと思います。
○マスクを外すメリットは?
もちろん、マスクをしないメリットもあります。
一つはマスク着用による肌荒れ等のトラブルがなくなること。
また顔全体が見えることで
しっかりと相手の表情を感じ取ることができる
心理的距離感を感じにくくなる
この2点も非常に重要な点だと感じています。
これらの点を踏まえ、美容精神科医である私としては
『マスクで肌は隠さないで。今からでも遅くないから、マスクを外せる準備を!』
と周囲の方々に提案させて頂いています。
ニキビや肌荒れを隠すためにマスクを続けるという選択はおすすめしません。繰り返すニキビなどの治療を先送りにするのは症状を悪化させるリスクもあるため早急に病院受診して頂きたいです。
また、いつの時代もコミュニケーションは大事なものです。
本当に信頼関係を作りたい相手と話すとき
大事な商談や会議
この人の本音を知りたいと思う場面
ではマスクを外すことが大きく貢献することもあることでしょう。
「もしご抵抗感なければ、お互いマスクなしで話しませんか?
もちろん、気になさるようでしたらこのままで。」
など相手を気遣いながらも、勇気をもって一歩踏み込む声かけをしても良いと思っています。
いつでもどこでもマスク外そう!ということではありません。
TPOによってはマスク着用が必要な場面もあることなので、そこはしっかり見極めてですね。
0か100かではなく、場面に合わせて着脱をする。
それがこれからのマスクとの付き合い方なのかもしれませんね。
茂木千明
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