美容皮膚科医が教える角栓対策

美容

皆様、こんにちは。
美容精神科医の茂木千明です。

日常的に美容のご相談にのる中で
「毛穴パックの効果的な使い方を教えてほしい!」
とご質問をいただくことがあります。

毛穴の黒ずみで悩まれている方も多くいらっしゃるため
今回はがっつり毛穴の黒ずみの対策やセルフケアについて
解説をしていきたいと思います。

○毛穴の黒ずみの正体は?
まずは黒ずみ(角栓)を知ることからスタートしましょう。
そもそも毛穴の黒ずみは一体なんなのでしょう?
答えを言うと【角質】と【皮脂】です。

本来
【角質】=お肌のバリア機能の役割
【皮脂】=お肌の水分を維持する役割
を果たしています。

しかし

✅ターンオーバーの乱れから角質が脱落(=垢になって剥がれ落ちること)しない
✅皮脂が空気や太陽光で酸化してベトベトになる

この条件が整うと
はい、角栓の出来上がりです。

では角栓はどのように解消をしていけばいいのでしょう?

○角栓対策の考え方
角栓ができたら取り除かないと!

そう思い
色々なアイテムやグッズを探し試す方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

でも私の結論として
「角栓除去グッズは片っ端からゴミ箱へ!」
と伝えています。

とても極端なこと言いましたが、これには意図があります。

角栓ができるのは、あくまでお肌の状態が乱れた結果でしかありません。
つまり角栓を治療ターゲットにしている時点で実は着眼点が間違っているのです。

例えるなら
トイレで水漏れが起きて床が水浸しの中
床を拭く雑巾は何がいいかなーと調べて色んな雑巾を試しながら床ふきをしているようなもの。

こう聞くと、少しでもその滑稽さが伝わるのではないでしょうか。
いつまでも出続ける水を一所懸命拭き続けるのは意味不明ですよね。

実際に水漏れが起きたら
修理屋さんに頼んでトイレを直すのが一番!

つまり結果ではなく、原因にアタックをするようにしていきましょう!!

○角栓対策にはパックが有効?
毛穴パックのCMや広告をよく見かけますが
巷で販売されている毛穴パックは効果あるのでしょうか?

毛穴パックは使用するとスッキリした感覚にはなるでしょう。
が、はっきり言います。
あくまで美肌グッズではなくストレス解消グッズとお考えください。
どうしてもという方はyou tube に角栓パックの動画がたくさんアップされているので、そちらをご視聴ください。
※不快に感じる方も多くいらっしゃると思いますので、あくまで自己責任でお願いいたします。

しつこいようですが角栓はあくまで結果です。
実際に角栓が取れることもありますが、毛穴パックができるのはそこまでです。
原因にアタックしない限り角栓と縁は切れません。

また、毛穴パックはかなり強引に肌の角質を剥がすため
お肌のバリア機能が悪化する可能性も非常に高いです。

個人的には
ストレス発散として使うにしても若干リスキーでは?
という感覚ですね。
私自身はもう10年以上していません。

その他、
角栓を溶かして洗い流す!と謳っている洗顔料もありますが
これらは角栓の奥まで届きません。

角栓の皮膚表層部だけが洗い流されるため
触った時のザラザラ感が無くなると思いますが、
奥にはしっかりと角栓が詰まっている状態は何も変わらないです。

こちらも根本治療にはならないので、
高いお金を払う必要はないなーというのが私の感想ですね。

○美容皮膚科医が教えるホントの対策
では、実際に何をすれば良いのでしょう?
角質と皮脂が角栓を作るなら
そこをいかにケアできるかがポイントです。

そしてそのためには、何か特別なことをする必要はありません。
まずは日常を見直していきましょう。

実際に角栓ができやすい人の日常生活を見てみると
以下4つが良く見られます。

1.紫外線対策をしていない
2.睡眠が不足している
3.食生活の乱れに伴い腸内環境が悪化している
4.誤った洗顔方法をしている

これを一つ一つ見直していきましょう。

そして私からも以下4つをアドバイスとしてお伝えしたいと思います。

①しっかり保湿と日焼け対策
これはもう絶対です!
これからのシーズンベタベタするからと
化粧水だけでケアを終える方がいらっしゃいますが保湿剤は必須ですよ。

②ターンオーバーを整える
ピーリングや低濃度レチノールを行いましょう。
皮膚科で2週間に1回ピーリングを行うのもお勧めです。
お肌の代謝が整い、ニキビの改善効果も望めます。
1回では効果の実感は難しいため
2週に1回、連続5回を目標にしましょう。

自宅近くに皮膚科がない!という場合は
0.1%程度のレチノールからスタートしていきましょう。

③腸内環境の見直し
このブログではお馴染みですが、腸内環境とお肌状態は密接に関連しています。
ジャンクフードを避けて発酵食品を積極的に!

④洗顔方法の見直し
触れたら少し冷たいと感じるレベルの温度で
とにかく優しく皮膚を擦らず!!
水分を拭き取る時もタオルを軽く押し当ててくださいね。

○どうしても今ある角栓が気になる場合は…
どうしても角栓を除去したいという場合は
ホットタオルで顔全体を軽く温めてください。
人間の皮脂は30度程度で軟化します。

お風呂に入って角栓部分が白くぷっくりするのは、このためです。
が、当然ホットタオルの後はしっかり保湿しましょう!

○まとめ
以上、角栓は結果ではなく原因を叩けというお話でした。
日頃の生活はすべて肌にも反映をされていきます。
お悩みの方はまずは自身の生活を振り返り、出来ることからスタートしていきましょう!時間はかかりますが、徐々に改善してくるはずです。

茂木千明

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