なぜお菓子はやめられないのか?
こんにちは。
美容精神科医の茂木千明です。
皆様、お腹が空いているときや疲れているとき、ふとお菓子に手が伸びるときがありませんか??
そして一度食べ始めると
あと1個・・・あと1個・・・
と思っているうちに気付けば新しく開けたお菓子が空っぽに!?
ついつい食べ過ぎてしまうお菓子ですが、美容をはじめダイエットには大敵でもあります。
今回はお菓子とどう付き合っていくべきかを美容とメンタル、両方の視点も交えつつ解説していきたいと思います。
お菓子が少量で満足しない理由
口にするとついつい食べ過ぎちゃうお菓子・・・
そもそもどうしてお菓子は少量では満足しにくいのでしょうか?
これはお菓子の成分が大きく影響します。
種類にもよりますが、お菓子の成分は主に糖と脂質です。
まずは糖から見てみると・・・
様々な種類がありますが、お菓子には精製糖という真っ白な砂糖が使われています。
この精製糖は口にすると、
「もっと食べたい」という欲求を高める性質をもっています。
これは精製された糖は非常に吸収が早いため、血糖値を急激に上げることで脳の欲求に作用していることが関係していると言われていますが、専門家によっては中毒性がある!と述べる方もいるほど。
もちろん一般的に販売はされているものなので食べて危険性があるというものではありません。
とはいえ、食べる欲求を高めるということは、ダイエットや体型を維持したい方には天敵となりやすいとも言えるでしょう。
次に脂質を見てみましょう。
基本的に人の味覚は脂質(油分)に対して旨味を感じるように出来ています。
例えば、赤身のステーキとサーロインステーキが目の前にあったとき、どちらを美味しそう!食べたい!と思いますか?
もちろん、食文化や食生活、嗜好や年齢などにも影響を受けるとは思いますが、脂質には旨味やコクを感じるというのは経験則として頭にすり込まれています。
そのため糖質と同様、欲求性を高める性質があると言えます。
無性にジャンクフードが食べたくなる・・・
揚げ物を見たら注文をしてしまう・・
そうした欲求は脂質の影響とも言えるでしょう。
そのため糖質と脂質から成るお菓子は
やめられない!止まらない!!のダブルパンチとなるわけですね。
これが
「一口だけ食べよう」と思って開けたお菓子袋が、いつの間にか空っぽになってしまう理由です。
脳に刺激がいき食欲が暴発しているわけですから、
一口だけお菓子を食べて必ず止める!
と意思の力で抵抗しようにも、なかなか難しいことがご理解いただけるはずです。
じゃあ、お菓子は食べたら絶対食べ過ぎてしまうのか!?
というと、そんなことはありません。
実はついつい食べ過ぎてしまう人には、知らず知らずに行っている悪癖があるのです。
お菓子をやめられずに食べ過ぎてしまう人の特徴3選
その特徴とはズバリ以下の3点です。
① 食べることが習慣になっている
② 何かをしながらお菓子を食べる
③ 職場や家にお菓子が大量にある
それぞれ解説していきます。
① お菓子を食べることが習慣になっている
日々の習慣をここで振り返ってみましょう。
お菓子を食べるタイミングが決まっていませんか?
朝の家事が終わったらテレビの前で
お昼ご飯を食べた後はいつもちょっと口寂しいからデザートを食べてしまう
お風呂上がりのアイスクリーム
などなど
食べること自体はダメだとは言いませんが、習慣化にしてしまうとそれを無くすことは更に難しくなります。
それぞれは少量であっても塵も積もれば・・・ですよ!
② 何かをしながらお菓子を食べる
皆さんも経験がありませんか?
映画を見ながら、テレビを見ながらお煎餅を食べていたら、あっという間に空っぽに・・・
けど自分の感覚としては
あれ?そんなに食べたっけ?
ながら食べは必要以上に食べてしまいます。
特にお菓子は何かの合間に食べやすい傾向なので、陥りやすい悪癖の一つです。
③ 職場や家にお菓子が大量にある
お菓子を食べすぎる一番簡単な理由は
身近に
大量に
お菓子があるからです。
そもそも家にお菓子さえなければ、ちょっと口寂しくなっても、わざわざ買いに行くほどでもないなーと我慢ができるわけですね。
あるから誘惑されるのであって、ない方が精神衛生上は良いのです。(お子様用のおやつは別ですよ)
ちなみに・・・
これを聞いたときに「ないなら買いに行くでしょ」と思ってしまった方がいましたら、一旦深呼吸をしてください。
目の前の用事を後回しにしてでもお菓子を買いに行って今食べたいですか?
お菓子にこだわる必要はありますか?
お菓子を食べすぎない対策4選
では最後に4つの対策をご紹介です。
① 量を決める
一口食べたらやめようと思っていたのに、お菓子袋を開けたらついつい全部食べてしまった!という経験は誰にでもあるかと思います。
個包装されているものを最初からチョイスする、もしくは食べ始める前に小皿に移すことで、最初に食べる量を決めてしまいましょう。
コントロールできることを意識できればメンタル的にも勝ちですね!
② マインドフルネスに食べる
スマホをいじりながら、テレビを見ながら食べるのは厳禁です。
食べる時はきちんと目の前のお菓子に集中しましょう。
香りや食感、触感など五感をフルに稼働させて味わってみると、少量でも十分満足感を得られますよ。
またお菓子を楽しむための時間を敢えて設けるということもメンタル的には大切で、いわゆるティータイムにはリラックスや多幸感をあげる効果もあるのです。
③ 置き換えをする
お菓子を食べない!という目標を立てると、余計にお菓子を食べたくなるというのが人間の心。
研究によっては、我慢すると欲求が1.4倍まで膨れ上がるそうです。
またメンタル的にもストレスを感じることでしょう。
なので我慢するのではなく、果物やナッツなど健康にも良いものに置き換えてみてはいかがでしょうか。
美容的にも糖質や脂質の過剰摂取は肌に悪影響が出てきますので、この置き換えはオススメですね。
私も口寂しいときは、果物やドライフルーツを食べるようにしています。
④ ご褒美にする
これもお勧めの方法です。
この仕事が終わったらチョコレートを1つ食べるぞ!と決めてしまうというもの。
ちょっとの量でも、たとえクッキー1枚でもokです。
臨時的なご褒美なので習慣化にもならず、仕事への集中力や意欲も高まるため一石二鳥の方法ですね。
○まとめ
以上、今回はお菓子について触れてみました。
ここまで見るとお菓子は控えた方が良いものだと思われるかもしれませんが、個人的には、普段の食事にはない「見た目」や「味わい」があり魅力的なものでもあると考えています。
美容的・メンタル的にも食べ過ぎ注意なものではありますし、欲求を高める性質がある点は注意を払わないといけませんが、最終的にはどのようにお菓子と付き合っていくかが大事なポイントではないでしょうか。
これからの時期は特にかき氷など、夏ならではの美味しいお菓子やデザートも出てきます。
きちんとコントロールしながらそうしたお菓子もエンジョイしていきましょう!
茂木千明
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