コラーゲンとビタミンCの関係

美容

こんにちは。

美容精神科医の茂木千明です。

美容にまつわる栄養素として何かと欠かせないビタミンCですが、今回はコラーゲンとの関係性について少し掘り下げたいと思います。

以前高濃度ビタミンCと活性酸素の関係について説明しておりますので、まだお読みでない方はそちらも是非お読み下さい!

まずは最初に、ビタミンCについての知識を一緒におさらいしてみましょう。

ビタミンCが美容に及ぼす効果

✅抗酸化作用

✅美白効果

✅コラーゲンの生成促進

✅アレルギーの対策

など

他にも様々な働きがありますが、以上4点が代表的な効果と言えるでしょう。

皆さんはいくつ知識として定着できていましたか?

今回の記事でしっかり覚えて頂ければ幸いです。

ビタミンCの摂取方法と注意点

食べ物から摂取するのがベストですが、サプリから追加で摂取するのはOKです。ただし、あくまで食事からの摂取をメインとして、サプリはあくまでサポートとして使うようにしましょう。

また、飲むサプリも選び方には注意が必要です。

皆さんどうしても「含有量」に注目しがちですが、実は「吸収率」もとても大切です。

一般的なビダミンCのサプリの吸収率は5~10%程度に留まってしまうことはご存じでしょうか?

サプリ飲んでいてもイマイチ効果が感じられないな・・・

そう思い当たる方は吸収率90%以上のリポソーム化されているビタミンCのサプリに切り替えてみてはいかがでしょうか。

また、余談になりますが喫煙者の方はビタミンC不足となりやすいため、定期的にサプリで補っていただくと良いかと思います。

ビタミンCを補うといえば、美容関連の施術の1つに高濃度ビタミンC点滴があります。

この高濃度ビタミンC点滴は、クリニックにもよりますが大体10~25gを一度に体内に入れることができ、かつ吸収率も非常に高いものです。

「でもビタミンCって一度に沢山入れても使い切れずに排出されますよね?」

という疑問をいただくことがありますが、それはある意味正解です。

ただ正確に言うなれば、体内で使われない不要分は排出をされます。

ビタミンCが沢山必要なときにはきっちり体内で利用されますので、そうしたタイミングで使うと効果が期待できるということでもあります。

具体的には

✅運動後(活性酸素除去や疲労回復など)

✅日焼け後(メラニン生成の抑制や色素を薄めるなど)

✅風邪を早く治したいとき(免疫力向上など)

はオススメの使用タイミングとして患者様にもご案内をしています。

ただもう1つ私の密かなオススメの使用方法が

「もちもちツルツル美肌」を目的とした高濃度ビタミンC点滴です。

ここで本題であるコラーゲン生成とビタミンCの関係がついて詳しく見ていきましょう!

コラーゲンとビタミンCの関係

先ほど、ビタミンCにはコラーゲン生成促進の効果があるとお伝えしました。

具体的にどのように関わっているかを知るため、コラーゲン生成の過程に触れたいと思います。

コラーゲンはアミノ酸を含む様々な成分が螺旋状に構成された結果、出来上がります。ただし、これらの成分はそのまま結合をしてコラーゲンになるのではなく、一部の成分は水酸化という特殊加工をされた上で結合されます。

そしてこの水酸化を行う上で欠かせないのがビタミンCです。

ビタミンCはいわば水酸化を行う燃料みたいなものなので、ビタミンCがないと水酸化ができず、一部の成分が加工できなくなるため、最終的にコラーゲン自体の生成に滞りが出てしまいます。

つまり、ビタミンCは直接コラーゲン生成の元になっているのではなく、間接的に関わることで生成を促進する役割を担っているということですね。

ちなみに、この水酸化の工程を必要とするアミノ酸は、プロリンやリシン(=リジンとも表記されますが、ここでは以後リシンと表記)というものです。

さて、ここまでの説明をなんとなく理解していただいた上で、とある研究を見てみましょう。

その研究では、ビタミンCとゼラチンを摂取して運動した群と、何も摂取していない群とで血中のコラーゲン量がどのように変化するかを比較しています。

結果としては、摂取した群は血中のコラーゲン量が驚くことに140%も向上したというものでした。

はい、今までの話しからもうお気づきかもしれませんが・・・

実はゼラチンにはプロリンやリシンが含まれているわけです。

この研究は、言うなれば当然そうなるよね・・・と言えるものではありますが、通常時の140%向上したという数値には驚きを感じるとともに、美容に興味がある方にとっては魅力的な結果とも考えられますよね。

つまり

コラーゲンたっぷりのもちもちツルツル肌を目指すなら、プロリンやリシンに加えてビタミンCもしっかり摂りましょう!

ということですね。

ちなみに、私自身はこの研究を知ってから出勤方法を少し変えました。

朝出勤時に軽く運動ができるよう、一つ手前の駅で降りて15分歩き、クリニックに到着したら食物繊維の入ったグミ(ゼラチンの塊)とビタミンCを摂取しています。

皆さんも運動する際は是非プロリンとビタミンCをお試し下さい!

ただこうなると

コラーゲン生成の元となるプロリンやリシンってどう摂取するの?

という疑問を持つ方もいるかと思うので、最後に少し補足しておきたいと思います。

非必須アミノ酸(=体内で合成することができるアミノ酸)に分類されるプロリンは、グルタミン酸から合成されます。

多く含まれる食品の代表例としては

✅ゼラチン

✅チーズ

✅エビ

✅鶏肉

✅豚肉

✅大豆製品

などですが、先の研究でもあった通りゼラチンは特に多く含まれています。

一方、リシンは必須アミノ酸(=体内で合成できないアミノ酸)に分類されるため、体外から摂取する以外に方法はありません。

こちらも多く含まれる食品の代表例としては

✅ゼラチン

✅桜エビ

✅豚肉

✅鶏肉

✅大豆製品

✅青魚類

などで、プロリンと重複する食品も多く見られます。

乾燥肌や肌たるみなどでお悩みの方、肌の状態を改善したいという方は、日々の食事にも意識をしていただくとともに、高濃度ビタミンC点滴やサプリ等の活用もご検討いただければと思います。

まとめ

以上、コラーゲンとビタミンCの関係性やビタミンCの重要性についてご理解いただけたでしょうか。

今年は花火大会や夏祭り、ビアガーデンやBBQでの飲み会などイベントも目白押しなので、日焼け対策なども一層気を遣うところでしょう。

美容精神科医としては、メンタル的にも遊びや娯楽は大切にしていただきつつも、美容対策にも全力で取り組んでいただき、楽しい夏をお過ごしいただければ幸いです。

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